こんにちは、いとう(@batatlife)です。
今回は、ドリー・クラーク著『ロングゲーム』について、じっくり掘り下げていきたいと思います。
「ロングゲーム」とは?
まず、「ロングゲーム:今、自分にとっていちばん意味のあることをするために」という本の核心部分を紹介します。
アメリカのビジネスコンサルタント、スピーカー、本書の著者であるクラークはこう語っています。
人の寿命は伸び、人生100年時代を迎えた。情報技術の進化により、毎日は妙に忙しい。目先の利益に追われ、次から次へと仕事をさばくだけ。「これが私の望んだ人生か」という疑問がわいたら、ぜひ、この本を読んでほしい。
グサっときませんか?
僕たちは毎日バタバタと過ごしているけど、本当にこれでいいの?って。
そんな疑問に、この本は真正面から向き合ってくれるんです。
余白:忙しさからの解放
僕たちはなぜこんなに忙しいの?
まず、クラークが鋭く指摘しているのは、現代社会の「忙しさ信仰」です。
忙しさは、しばしば深い思考や創造性を妨げる。本当に重要なことに集中するためには、余白(スペース)が必要だ。
これ、めちゃくちゃ重要なポイントなんです。
僕たち、「忙しい=充実している」って思いがちじゃないですか?
でも、実はそれって大きな勘違いかもしれないんです。
例えば、こんな経験ありませんか?
一日中会議やメールの対応に追われて、「今日は忙しかった!」って感じるけど、実は本当にやるべき重要な仕事は全然進んでいない…。
クラークが提案しているのは、意図的に「余白」を作ること。
具体的には:
- 毎日30分の「思考タイム」を設ける
- 週に一度、半日の「戦略タイム」を作る
- 年に一度、1週間の「リフレクション週間(将来の計画を見直す)」を設ける
これ、最初は「そんな時間ない!」って思うかもしれません。
でも、この「余白」こそが、本当に重要なことを見極め、長期的な成功につながるんです。
魅力的なことに対しても「ノー」と言う
ここで大事なのが「ノー」を言う勇気です。
クラークはこう言っています。
すべての機会に「イエス」と言うことは、本当に重要なことに「ノー」と言っているのと同じ。
これ、めちゃくちゃ痛いところを突いてますよね。
僕たち、チャンスを逃したくないから、つい何でも引き受けちゃう。
でも、それって本当にやりたいこと、やるべきことの時間を奪っているんです。
じゃあ、どうすればいいの?
クラークは、こんなアドバイスをしています。
- 自分の価値観を明確にする
例:「家族との時間」「自己成長」「社会貢献」など - 「Hell Yeah!」テストを行う
新しい機会に対して「Hell Yeah!(最高だ!)」と叫びたくなるほど興奮しないなら、断る - 機会コストを考える
その機会を受け入れることで、失うものは何か?
これ、実践するのは本当に難しいです。
でも、少しずつでも「ノー」を言う練習をすることで、自分の人生の主導権を取り戻せるんです。
逆に「イエス」ばかりだと、自分の意見や感情を押し殺し、他人の期待に応えようとします。
その結果、自分のニーズや希望が無視され、自己評価が低くなってしまうんです。
また、他人に対する依存が強まります。
自分で意思決定を行う能力が損なわれて、周囲の人々に頼りきりになってしまうため、健全な人間関係を築くことが難しくなります。
集中:本当に大切なことを見つける
正しい目標を設定する
さて、ここからが本番です。
「正しい目標」って何でしょうか?
クラークは、こう言っています。
目標は、自分の価値観と一致していなければならない。そうでなければ、達成しても空虚感が残るだけだ。
これ、周りの期待や社会の基準に合わせた目標じゃなくて、自分にとって本当に大切なことを目標にしよう、ということです。
そんな「正しい目標」を見つる方法はこちら。
- 自己分析を行う
自分の強み、弱み、情熱を洗い出す - 10年後の理想の自分をイメージする
具体的に、どんな生活をしているか?何を成し遂げているか? - バックキャスティングで計画を立てる
10年後の姿から逆算して、今何をすべきか考える - SMART目標を設定する
Specific(具体的)、Measurable(測定可能)、Achievable(達成可能)、Relevant(関連性がある)、Time-bound(期限がある)
これ、けっこう時間かかりますよ。
でも、意図的に「余暇」を作ることで、本当に自分らしい目標が見つかるんです。
新しいことに挑戦する
僕たちは、知らず知らずのうちに「コンフォート・ゾーン(心理的に快適で安心できる状況や環境)」に留まりがちです。
でも、そこから一歩踏み出すことで、思わぬ才能や可能性に気づくことができるんです。
クラークのアドバイスはこんな感じ。
- 小さな挑戦から始める
例:新しい趣味を始める、異業種の勉強会に参加する - 「成長マインドセット」を持つ
失敗を学びの機会と捉える - 定期的に「挑戦の時間」を設ける
月に一度は、何か新しいことにチャレンジする - 異文化体験を重視する
旅行や国際交流を通じて、視野を広げる
これ、最初は勇気がいりますよ。
でも、「正しい目標」は安心安全なコンフォート・ゾーンの外側にあることが多いです。
だからこそ、一歩踏み出してみると世界がグッと広がるかもしれません。
波で考える
ここで面白いのが「波で考える」という概念です。
人生は直線的ではなく、波のように上下する。大切なのは、その波を理解し、活用すること。
僕たちは、つい「右肩上がり」の人生を期待しちゃいますよね。
でも、実際はそうじゃない。
調子のいいときもあれば、悪いときもある。
大切なのは、その波を理解して上手く乗りこなすことなんです。
具体的にはこんな感じ。
- 長期的な視点を持つ
一時的な落ち込みに一喜一憂しない - 「良い波」をキャッチする準備をする
チャンスが来たときに即座に行動できるよう、日頃から準備する - 「悪い波」を成長の機会と捉える
困難な時期こそ、新しいスキルを学ぶチャンス - 定期的に自己評価を行う
3ヶ月に一度、自分の状況を客観的に分析する
この「波」の考え方を理解すると、人生のアップダウンをもっと冷静に受け止められるようになります。
戦略的レバレッジ
「レバレッジ」って聞くと難しそうですよね。
でも、要は「てこの原理」のこと。
小さな力で大きな効果を生み出すってことです。
自分の強みを活かし、他者の力を借りることで、より大きな成果を生み出せる。
僕たちは、つい「何でも自分でやらなきゃ」って思いがちです。
でも、それって実は非効率的なんです。
クラークが提案する「戦略的レバレッジ」の方法はこんな感じ。
- 自分の強みを明確にする
自分が本当に得意なこと、情熱を感じることは何か? - 他者の強みを活用する
自分が苦手なことは、その分野の専門家に任せる - テクノロジーを味方につける
AI や自動化ツールを積極的に活用する - ネットワークを構築する
異なる分野の人々とつながり、相互に助け合う関係を作る
これ、最初は「他人に頼るのは甘え!」って思うかもしれません。
でも、実は「賢い働き方」なんです。
自分の強みに集中し、他の部分は適切に任せることで、より大きな成果を生み出せるんです。
自身の強み分析をするなら、自己理解に関する書籍やクリフトンストレングス34がおすすめです。
正しい人々、正しい部屋
ここで大事なのが「環境」です。
クラークは、こんなことを言っています。
あなたは、一緒にいる5人の平均だ。だから、刺激的で支援的な環境に身を置くことが重要だ。
これ、ちょっと極端な言い方に聞こえるかもしれません。
でも、考えてみてください。
僕たちは、知らず知らずのうちに周りの人の影響を受けているんです。
じゃあ、どうすればいいのか?
- 自分を高めてくれる人々を見つける
メンターや、尊敬できる先輩を探す - 多様性のある環境に身を置く
異なる背景や価値観を持つ人々と交流する - オンラインコミュニティを活用する
同じ目標を持つ人々とつながる - 定期的に環境を見直す
自分を引き下げる関係は、勇気を持って距離を置く
これらを少しずつ実践していくことで、自分を高める環境が作れるんです。
信念:長期的な成功のために
戦略的忍耐
ここで難しいのが「待つこと」です。
何事においても、すぐに結果が欲しいですよね。
でも、クラークはこう言っています。
大きな成果は、時間がかかる。戦略的に忍耐することで、より大きな報酬を手に入れることができる。
目先の小さな成功に飛びつくんじゃなくて、大きな成功のために我慢することも大切なんです。
「戦略的忍耐」の方法はこんな感じ。
- 長期的なビジョンを持つ
5年後、10年後の自分をイメージする - 小さな進歩を認識する
日々の小さな成果を記録し、振り返る - 「遅効性の法則」を理解する
努力の成果がすぐに現れなくても諦めない - 瞑想などを実践する
忍耐力を高め、長期的な視点を養う
これ、「正しい目標を設定する」や「新しいことに挑戦する」にも通じる考え方ですよね。
とは言いつつも、実践するのは本当に難しいです。
だって、周りの人がどんどん成功していくように見えるのに、自分だけ待ち続けるなんて…。
でも、ここで踏ん張れるかどうかが、本当の意味での成功を左右するんです。
失敗を再定義する
失敗って怖いですよね。
でも、クラークの捉えk他は違うんです。
失敗は、学びの機会。失敗を恐れずに挑戦し、そこから学ぶことで、本当の成長が得られる。
これ、頭では分かっていても、実際に失敗したときはショックが大きいものです。
でも、その失敗をどう捉えるかで、その後の人生が大きく変わるんです。
そんな「失敗の再定義」の方法はこんな感じ。
- 失敗を「実験」と捉える
科学者のように、結果から学ぶ姿勢を持つ - 「成長マインドセット」を身につける
失敗は能力の欠如ではなく、成長の機会だと考える - 失敗日記をつける
失敗から学んだことを記録し、パターンを見つける - 「失敗談を語る会」を開く
仲間と失敗体験を共有し、互いに学び合う
例えば、エジソンの有名な話があります。
電球の発明に成功するまでに1,000回以上失敗したそうです。
でも、エジソンは「私は1,000回失敗したんじゃない。電球の発明に成功する方法を1,000個見つけただけだ」っ言いたんです。
これぞ、失敗の再定義の極みですよね。
実は、この「失敗を恐れない」姿勢が、イノベーションや大きな成功につながるんです。
だから、小さな失敗を重ねることを恐れずに、どんどんチャレンジしていくことが大切なんです。
収穫する
最後に、クラークはこう言っています。
長期的な視点で行動し続けることで、やがて大きな収穫の時が訪れる。
これ、「ロングゲーム」の考え方を実践し続けることで、最終的には大きな成果を得られるということなんです。
「収穫」のための方法はこんな感じ。
- 定期的な振り返りを行う
3ヶ月、半年、1年ごとに進捗を確認する - 小さな成功を祝う
途中経過での成果も、きちんと評価し喜ぶ - 柔軟性を保つ
状況に応じて、戦略を微調整する - 感謝の気持ちを持つ
自分を支えてくれた人々に感謝し、恩返しをする
例えば、こんな話があります。
ある作家が、10年かけて小説を書き続けました。
最初の5年間は、ほとんど注目されませんでした。
でも、諦めずに書き続けた結果、7年目に少しずつ評価され始め、10年目にはベストセラー作家になったんです。
これこそ、「ロングゲーム」の成功例ですよね。
大切なのは、すぐに結果が出なくても諦めないこと。
そして、小さな進歩も見逃さず、喜びを感じること。
そうやって積み重ねていくことで、やがて大きな収穫の時が訪れるんです。
まとめ
ここまで読んでくれて、本当にありがとうございます。
「ロングゲーム」の考え方、どうでしたか?
最初は「そんな長期的なこと考えられない…」って思うかもしれません。
でも、少しずつでいいんです。
今日から、ちょっとずつ実践してみませんか?
最後に、もう一度クラークの言葉を借りて締めくくりたいと思います。
人生は、一瞬一瞬の選択の積み重ね。今この瞬間から、自分にとって本当に意味のあることを選び始めよう。
100年の人生、本当に長いようで短いんです。
だからこそ、「今」を大切に、でも「未来」も見据えて生きていく。
それが「ロングゲーム」の真髄なんですね。
さあ、みなさんも「ロングゲーム」始めてみませんか?
門出の春に種を巻き、過酷な夏を過ごし、実りある収穫の秋を迎えましょう。
では、また次回。
ドリー・クラーク著『ロングゲーム』
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